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仏膳椀とは?仏壇に供えるもの?器の名称、お膳の並べ方も紹介
仏膳椀とは精進料理を仏壇に供えるための器のこと
仏膳椀とは、四十九日や一周忌などの年忌法要などに合わせて精進料理を仏壇に供えるときの器のことです。
読み方は「ぶつぜんわん」。他にも霊供膳、供養膳などとも呼ばれます。
仏膳椀は法事・法要のときに用いる
仏壇がある家庭は、毎日お水やお茶を供え、お参りを欠かさないこともあるでしょう。
しかし仏膳椀は毎日のお供えに用いるのではなく、四十九日や一周忌などの年忌法要など、節目の行事の際に使用するものです。この他、仏壇を新調したときに営む開眼供養やお盆、春秋のお彼岸の際なども仏膳椀を用います。
浄土真宗では用いられない
多くの宗派で用いられている仏膳椀ですが、浄土真宗では用いられないことに注意しましょう。
浄土真宗は即身成仏という考え方であり、人は亡くなるとすぐに成仏し、極楽浄土に旅立っていると捉えています。そのため、成仏を願うような法事・法要を営まないため、仏膳椀に精進料理を盛ってお供えする習慣がないと言えます。
仏膳椀の器の名称と並べ方・盛り付け料理の一例
仏膳椀は以下の5つの器で構成されています。なお、供える料理は精進料理が基本でお箸もつけて供えます。
器の並べ方
お膳を召し上がるのは仏様です。そのため、器は仏様側から見て手前に箸、次いで左に①親椀、右に②汁椀、その奥中央に⑤高杯、左に③平椀、右に④壺椀を並べるパターンが基本と言われています。
しかし、平椀・壺椀・高坏については、次のとおり宗派によって並べる位置が異なる場合があります。
《宗派による違い》
天台宗・日蓮宗・真言宗:基本パターンと同じ
臨済宗・曹洞宗・禅宗:膳の左上に平椀、右上に高坏、中央に壺椀を置く。
浄土宗:膳の左上に壺椀、右上に平椀、中央に高杯を置く。
浄土真宗:用意しない。
器の名称と盛り付ける料理の一例
名称 | 盛り付ける料理 | 備考 |
①親椀・飯碗 | 白飯 | 山盛りになるように盛り付け、丸く形を整えるのがポイント |
②汁椀 | 味噌汁、吸い物 | 具材:ワカメや豆腐、油揚げなど |
③平椀 | 野菜中心の煮物 | 献立:昆布の煮物高野豆腐の煮物かぼちゃ煮物 など |
④壼椀 | 和物、おひたし、酢の物 | 献立:ほうれん草のおひたし小松菜の胡麻和えきゅうりの酢の物 など |
⑤高杯 | 漬物 | たくあんにんじんのぬか漬け など ※2切れ盛ることが一般的。3切れは「身を切る」とも捉えられ、縁起が悪いとされている。 |
仏膳椀に関してよくある質問
まとめ:仏膳椀とは節目の法要などで供えられる精進料理を盛るお膳に並べる器のこと
仏膳椀とは、四十九日や一周忌などの年忌法要や、お彼岸、お盆などに合わせ、精進料理を仏壇に供えるときに用いる器のことです。霊供膳、供養膳などとも呼ばれています。
器は、①親椀(又は飯椀)、②汁椀、③平椀、④壺椀、⑤高杯の五つで構成され、仏教各宗派によって平椀・壺椀・高坏の並べ方に違いがあります。また、地域によって違いが見られることがあり、並べ方に悩む場合は菩提寺や地域の年長者などに相談しておくと良いでしょう。
なお、仏膳椀は多くの宗派で用いられていますが即身成仏を教えとしている浄土真宗では用いられないことに注意しましょう。