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神道墓とは?仏式のお墓と違う?墓石の特徴やお墓参りのマナーも紹介
神道墓とは神式で建てられたお墓のこと
神道墓とは、神式で建てられたお墓のことです。
読み方は「しんどうばか」
神道とは?
神道は、仏教が伝来する以前から日本民族の間に発生した民族宗教のこと。仏教のような教典や具体的な教えはなく、自然界の全てに神様が宿っているとする思想です。
「独自の精神生活の基盤」として発展し、現代の生活にも根付いています。
神道と仏教のお墓の決定的な違いは「建てる場所」
神式と仏式のお墓は「祖先のお祀りを行う」という点で共通しており、日本古来の風習に基づくため一見すると外観は似ています。
しかし、両者には、お墓を建てる場所に考え方の決定的な違いがあります。
仏教では、寺院の敷地内にお墓を建てることがありますが、一方の神道においては、神社の敷地内に建てることはありません。これは、「死=穢れ」と捉える風習が神道にあるため。
神社はあくまでも祭祀を執り行うところ。穢れを伴うお墓をその敷地内に建てることはないのです。
神道墓の特徴①墓石の形②墓碑銘③香炉が無い
一見すると仏式のお墓と似ている神道墓ですが、神道墓には
- 墓石の形
- 墓碑銘
- 香炉が無い
といった特徴が見られます。
①墓石の形:竿石の先端が角兜巾型
神道墓では竿石が上に向かってやや細くなり、頭の先端部が四角錐のようになっています。この部分を角兜巾型と呼びます。
この形は、八咫鏡、八尺瓊勾玉と並ぶ三種の神器の一つである天叢雲剣を模したものと言われています。
②墓碑銘:〇〇家之奥津城
竿石に刻む墓碑銘にも特徴があります。
仏式では竿石に「〇〇家先祖代々之墓」などと彫りますが、神道墓ではそのほとんどが〇〇家之奥津城または〇〇家之奥都城と彫られています。
また、神道には仏教の戒名に当たるものとして「諡」と言うものがあり、竿石の側面や霊標などに刻まれます。諡は、生前の姓名に称名と命を付けたものです。
称名には、性別や亡くなったときの年代によって違いが見られ
男性:稚郎子(幼児)、郎子(少年)、彦(青年)、大人(成人)、翁(老年)
女性:稚郎女(幼児)、郎女(少女)、姫(青年)、刀自(成人)、媼(老年)
などとなっています。
③香炉が無い
神道では焼香がないことも特徴です。このため、神道墓にはお線香をあげる香炉は置かれず、その代わりとしてお供物を置くための八足台が設置されます。
神道のお墓参りのマナー
神道墓にお参りするときは、以下のマナーを意識しましょう。
- お花ではなく榊(神事にも用いられる植物)を供える
- 榊、ろうそく、神饌(お神酒、塩、水、米など)などを持参する
- 二礼二拍手一礼で拝礼する(神社の参拝と同様)
- 派手な装いや肌の露出が目立つ服装は避ける
なお、数珠は用いず、焼香はしないためお線香は不要です。
神道墓についてよくある質問
まとめ:神道墓とは竿石が三種の神器を模した角兜巾型の神式のお墓
神道は、自然界の全てに神様が宿っているという思想で「独自の精神生活の基盤」となった日本民族独自の宗教です。仏教のような教典や具体的な教えはありませんが、この思想の下で建立されているお墓を神道墓と言います。
外観は仏式のお墓と似ていますが、香炉がないことや、竿石の上部が三種の神器の一つ「天叢雲剣」を模した角兜巾型であること、そこに彫る墓碑銘も「〇〇家之奥津城」とされるなど、異なる点も多々あります。
また、神道には「死=穢れ」と捉える風習があり、神社の敷地内に建てられることはありません。
神道墓にお参りするときは、お花ではなく榊を供え、二礼二拍手一礼で拝礼するなど、独自のマナーを意識しましょう。また、数珠は用いず、焼香はしないためお線香の持参は不要です。