MENU

合祀(ごうし)とは?意味や読み方、種類などの基礎知識をご紹介!

本ページはプロモーションが含まれています。

目次

合祀とは他人の遺骨と一緒に埋葬すること

合祀とは、亡くなった方の遺骨を、他の方の遺骨と一緒に埋葬することです。

個々のお墓を持つのではなく、共同の石碑などの下に埋葬し、供養を行います。

合祀とは

合祀とは、骨壺に納められた遺骨を取り出し、他の人のご遺骨と同じ場所に埋葬する方法のことです。

合祀はもともと神道で使われていた言葉で、複数の神・霊を集めて一緒に祀ったという意味を持ちます。

もともとは、一つの神社に複数の神様を祀ることを指す言葉でしたが、人間のお墓を指す言葉としても使われることになったといわれています。

合祀の意味・読み方

合祀は『ごうし』と読みます

合祀墓『ごうしぼ』『ごうしばか』などという言葉に使われています。

合祀は『合わせて祀る(まつる)』という意味で、骨壺から遺骨を取り出して、他の方の遺骨と一緒に埋葬するという意味を持ちます。

合祀は英語でどう表す?

合祀は英語で

  •  joint enshrinement
  • enshrining together

などと表記します。

enshriningとは安置するという意味を持ち、『joint=連携・定形』『together=共に・一緒に』という単語と組み合わせて使われています。

合祀を選ぶ理由

個々のお墓を持たず、合祀という方法を選ぶ理由は3つ考えられます。

  1. お墓の継承を望まない方が増えていること
  2. 遺骨整理のため
  3. 無縁墓など止むを得ない事情

少子高齢化や未婚・晩婚化が顕著となっている現在の日本において、家族がいない人や親族との繋がりが薄いという人は少なくありません。

継承する必要があるお墓を建てるということは、残された家族に経済的、体力的、精神的負担を強いるということ。

そもそも継承してくれる子孫がいないというケースも多いのです。

また自分自身がお墓の維持で大変な思いをした親が、自分の子どもに同じ苦労はさせたくないという気持ちを持つのも頷けます。

一般墓ではなく合祀墓にしたいという理由は、現在の日本の社会問題を反映しているといえるでしょう。

合祀墓とは?

合祀墓とは、個々の墓所ではなく一つの大きなお墓の下で複数の遺骨をまとめて埋葬するお墓のことです。

合葬墓や合同墓、共同墓などとも呼ばれることがあり、一般墓と比較して費用が掛からないこと、後継者がいなくても無縁墓にならないことなどがメリットといわれています。

合祀と〇〇の違い

お墓に関する用語には、合祀と似たような言葉や意味をもつ言葉があり、区別がつかないということもあります。

合祀と似た言葉との違いを3つご紹介しますので、違いをしっかりと知っておいてください。

1・合祀と合葬の違い

合葬(がっそう)とは、他の人の骨壷と一緒に合同で供養されることで、合祀と違うのは、遺骨を取り出さないことです。

一般的には合葬をして、33回忌など一定期間が経過したら遺骨を取り出し、合祀墓にまとめて埋葬します。

合祀は遺骨を骨壷から取り出して他の方の遺骨と一緒に埋葬することですが、合葬は納骨室などを共同で使用する納骨方法を指します。

個々のお墓を持たないという点では同じ意味を持ちますが、手法が異なるので注意が必要です。

2・合祀と永代供養の違い

合祀と永代供養はよく同じ意味だと勘違いされてしまいがちですが、意味は異なります。

合祀とは埋葬方法を指し、永代供養とは埋葬後の供養・管理の方法を指すからです。

注意したいのは永代供養の意味です。

永代供養の永代とは永久ということではなく、寺院や霊園の運営が存続する限り供養するという意味になります。

3・合祀と分祀の違い

一般的に合祀というのは、一つの神社に複数の神様を祀ることです。

それに対して分祀とは、祀られている神様を別の神社に祀ること、わかりやすい表現では

『のれん分け』と同じ意味を持ちます。

八幡神社など有名な神社はたいてい日本中に同名の神社がありますが、これが分祀です。

同じ文字を使いますが、合祀とは正反対の意味を持つ言葉になります。

合祀墓にはどんな種類がある?

合祀墓には複数の種類があり、費用や供養の方法が異なります。

どのような種類があるのか、一覧でまとめてみましょう。

慰霊碑型合祀墓御遺骨を納骨するスペースの上に石碑・仏像などのモニュメントが建てられている合祀墓
立体型合祀墓骨壺ごとに地上の納骨スペースに埋葬される合祀墓
一定期間が経過した後に地下の合祀専用スペースに移す
自然葬型合祀墓墓石のかわりに樹木を墓標とした合祀墓
樹木葬などが人気
納骨堂型合祀墓合祀用のスペースが用意されている屋内形式の納骨堂タイプの合祀墓
天候に関係なくお参りができる
個別集合型合祀墓大きな墓石のまわりに個人ごとの納骨スペースに埋葬される合祀墓
一定期間が経過した後に地下の合祀専用スペースに移すことが多い
区画型合祀墓個人ごと分けられた区画に納骨室スペースに埋葬される
一定期間が経過した後に共同の合祀専用スペースに移す合祀墓

合祀墓といってもさまざまなタイプがあり、霊園や墓地によって形態が異なります

また同じタイプの合祀墓でも、霊園や墓地の立地条件や運営者によって価格も変わりますので、事前に資料請求や見学会への参加などが必要です。

合祀になるのはどんなケース?

一般墓に納骨されたお骨が、合祀になることがあります。

なぜ個々のお墓があるのに合祀になってしまうのか、3つのパターンをご紹介しましょう。

お墓の継承者がいない場合

自分の入るお墓を探しているけれど、お墓の継承者がいないという場合は、合祀墓になることが多いといえます。

また単に継承者がいないというだけではなく、お墓のことで遺族に面倒をかけたくないという人や、経済的な問題でお墓にお金をかけたくないなどの理由から合祀墓を利用する人も増えています。

  • 子どもはいるけれど女性ばかりで嫁いでしまっている
  • 管理費などを負担できる余裕がない
  • 遠方に住んでいてお墓参りができない

など、家族にはさまざまな事情があり、一般墓ではデメリットが多いという人が合祀を選んでいます。

カロート不足の場合

一般墓のカロート不足の場合、一定の期間が経過した遺骨を合祀にすることがあります。

カロートとはお墓の中の納骨室のこと

先祖代々のお墓の場合、骨壺が入りきらなくなることがあるのです。

カロートが不足してしまった場合は、一般的に33回忌を過ぎている遺骨を合祀することが多く、新しい遺骨を埋葬するスペースがなくなったタイミングで行います。

無縁仏になってしまった場合

無縁仏になってしまった場合は、合祀をして供養が行われます。

無縁仏とはお墓の継承者がいなくなったり、管理料などが滞納されたりしている状態のお墓のことです。

お墓は不動産として土地を分譲している訳ではなく、使用料の支払いによって使用権を得ているだけなので、費用が支払われない場合は権利が失われてしまいます。

無縁墓にならないよう、時間をかけてさまざまな手段を取っても継承者が名乗り出ない場合には、無縁墓として墓じまいを行い、遺骨は合祀されます。

合祀に関するよくある質問

合祀に関するよくある質問をまとめました。

合祀されない永代供養はある?

あります。

管理者が墓地を護持してゆく永代護持供養制度というものが該当します。

永代護持供養制度とは、継承者がいなくなってしまう場合等に、霊園が永代にわたり供養していく制度のことです。

改葬・合祀されない永代供養として人気がありますが、永代護持供養制度を設けていない霊園もありますので、問い合わせて確認する必要があります。

合祀にかかる費用はどのくらい?

合祀の価格相場は30,000円〜300,000円程です。

合祀墓は大体1人100,000円〜300,000円位が相場となっています。

墓地・霊園には3種類あり、自治体の運営する公営墓地などの場合はさらに安価なケースもあります。

合祀の費用には永代供養料・納骨料・彫刻料・お布施などが含まれ、墓地や霊園によって差があることを覚えておきましょう。

近年では、遺骨を送って供養をしてもらう送骨サービスもあります。

送骨サービスの費用相場は50,000円~100,000円位と、比較的安価な設定です。

合祀祭って何?

合祀祭とは、故人の霊を仮霊舎から祖霊舎(神棚)に移す儀礼のことを指します。

本来は五十日祭と百日祭の間の夜間に行うものとされていますが、近年では五十日祭の当日もしくは先立って行われることが一般的になっています。

合祀のメリットとデメリットは?

合祀のメリットは複数あります。

  • 通常のお墓よりもリーズナブルにお墓が準備できる
  • 遺骨の管理供養を委託できる
  • 宗旨宗派を問わず利用することが可能
  • 自分の意向にあわせたお墓を選択できる
  • 継承者がいなくても無縁墓にならない

反面、デメリットも存在しますので理解しておきましょう。

  • 一度合祀をしてしまうと後で遺骨を取り出すことができない
  • 個々のお墓ではないため故人の存在が希薄化してしまう
  • 合祀に対する理解を得られず親族間でトラブルの種になる

まとめ:合祀とは遺骨の埋葬方法のこと

合祀とは遺骨の埋葬方法のことです。

個々のお墓ではなく、骨壺から遺骨を取り出して他の人と一緒に供養してもらいます。

合祀のメリットは、継承者がいなくても無縁墓にならないことや費用を抑えてお墓を準備できることが挙げられます。

合祀に対して親族から理解を得られず、思わぬトラブルを招くこともあるため、終活で合祀を希望すると決めた場合は、必ず家族・親族に相談をしてから決めるようにしましょう。

目次
閉じる