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自身の癌(ガン)との向き合い方は?家族はどう向き合えばいい?

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目次

癌患者との向き合い方は本人の気持ちに寄り添うこと

「日本では2人に1人が癌にかかり、3人に1人は癌で死ぬ」と言われる癌。高齢になれば癌にかかるリスクは高くなります。

検査や治療が進み、早期発見できれば治る可能性が高いとされていますが、簡単ではない場合もあります。

それでは癌と告知を受けたとき癌とどう向き合えばいいのでしょうか?、また周囲はどう接していけばいいのでしょうか?

日本だけでなく世界でも増えている癌の原因とは*₁

近年、世界では癌で死亡する人が増えています。ここでは世界と日本における癌の増加とその原因を解説します。

世界と日本で多い癌

ガンは日本では死因の第1位、世界では第2位です。

WHOの報告によると2018年の癌死亡者数は960万人。世界では肺癌や乳癌が多く、第3位が大腸癌。日本(2019年)では男性の第1位は肺癌、女性は大腸癌です。

癌の原因は高齢

癌と高齢は関係があると言われており、実際、癌の死亡率は60代以降で急に増加します。

癌の原因は直接的にはDNAが傷つくこと。それは活性酸素やストレス、DNAのコピーミスなどがあげられます。

DNAの傷は高齢になればどうしても増えるため、それだけ癌にかかるリスクも高くなると言えます。

癌と告知されてからの4人の生き方

癌と告知されれば、受け止められない「間違いではないか?」というのが本音ではないでしょうか?

ここでは癌と診断された4人が、癌とどのように向き合ったかを紹介します。

4回も5回も手術を受けた鳥越俊太郎氏

65歳で大腸癌が見つかった鳥越俊太郎氏。何度も手術を受けジャーナリストとして活躍を続けています。

高齢で何度も手術を受けることは、医師によれば「拷問を受けるようなもの」。相当に負担が大きいそうです。

鳥越氏は癌の治療や検査について伝えたかったと話しています。

癌と長く付き合いながら生きていく佐治晴夫氏

理学博士でエッセイストの佐治晴夫氏。70代で癌の告知を受け、一旦は治療しないとして仕事を続けました。

78歳で職を任期満了すると、癌が悪化したために患部を全摘出。佐治氏が患っていた癌は希少癌で標準治療が確立していないと、医師から宣告されたそうです。

そこで、今後の教育について考えることやピアノ演奏などやりたかったことに取組んだ佐治氏。気がつけば医師から宣告されていた余命を越えていたそうです。

癌治療から緩和ケアだけに切り替えた50代男性

NHKの番組「患者が命を終えたいと言ったとき」(2020年12月26日放送)の中で大腸癌の告知を受けた50代の男性が紹介されました。

癌の告知を受けたときは幼い娘のためにも治療に取り組みましたが、癌は快方に向かいませんでした。

娘にとってどういう姿を見せることが教育になるのか?このまま治療を続けて苦しみながらも癌と戦う姿を見せることも教育。しかし苦しまずに逝く姿を見せるのも、教育。

男性は後者を選択し、緩和ケアだけに切り替え、家族に見守られながら穏やかな最期を迎えました。

治療ではなく舞台を選んだ俳優の入川保則氏

直腸癌が見つかって手術を受けた俳優の入川保則氏。抗癌剤治療を受ければ2年くらいの延命ができると医師から告げられましたが、俳優として生きることを選択。

「抗癌剤の副作用で舞台に立てないなら、死んだも同然」と治療を受けず、医師に宣告された通りの寿命で逝ったそうです。

家族や周囲はどう接するか

癌と告知を受けた当事者の家族や周囲は、どのように接すればいいのでしょうか?

寄り添って独りにしない

癌と告知されると気持ちが沈み、悪い情報にばかり敏感になってしまいます。まずは寄り添って独りにしないようにしましょう。

当事者がどうしたいのか、本音を聞く

あまり本音を話したがらないかもしれません。当事者自身もどうしたいのか、それすらわからないというのが本音かもしれません。ゆっくり時間をかけて本音を聞きたいところです。

家族としてどう思っているかを伝える

家族の思いを伝えることも大切です。当事者が家族のためを思って決めたことと、家族が当事者に対して思っていることがすれ違っている場合があります。

前述のNHK番組で紹介された筋ジストロフィーを発症した男性。筋ジストロフィーは呼吸が次第にできなくなっていきます。寝たきりになりこれ以上家族に迷惑をかけたくないと、気管切開を拒み続けていました。

家族は「生きていてほしいが、男性の意思に従う」と言い、担当医からそのことを聞いた男性は気管切開を決意。在宅から病院での生活に変えて、子供の結婚式に参列することを目標にしているそうです。

高齢者の場合、告知しないことも選択の1つ?

臨床医によると、高齢者には癌告知をしないほうがいい場合もあるようです。

近年は癌を告知するのが当たり前。しかし、高齢者の場合は癌と告知することは、本人にとって負担なだけかもしれません。

実際、家族が本人に告知しないことを望んでも、医師は患者に告知します。家族は患者の年齢や性格を考えたうえで告知しないことを要望したのですが、医師としては治療を進めるには「どうしても患者自身の協力が必要」と。

告知されて、治らないのに辛い治療を受けたくないと治療を嫌がり逝ったケースがあります。

当事者の思いにどう協力できるかを話し合いながら考える

当事者の思いを知ることができたら、どう協力できるかを家族間などでも話し合いましょう。治療法を一緒に調べることや旅行などやりたいことがあれば、どうすれば実現できるかを考えていきます。

自宅で看護漬けの日々になる場合は、家族の休息を考えることも必要。そこで、介護者側のケアを目的とする「レスパイト」という言葉があります。

「レスパイト」は「休息」や「一時休止」を意味し、訪問介護やデイサービス等を活用することで「介護する側の人」のケアを目指します。このようなレスパイトが利用できる病院や施設を探しておくことも一つの案です。

治療費や生活費が心配

癌にかかると治療費や生活費のことが心配になります。ここでは保険について気をつける点をみていきます。

入っている癌保険で癌治療のどこまで対応しているかを調べる

癌保険に加入していれば、癌と診断されたときに一時給付金を受け取ることができます。ほかにも手術や抗癌剤などの治療に対応した給付金があります。自身の加入している保険ではどこまで対応しているかを確認しましょう。

ただし、がん保険の場合は加入してから90日間などの免責期間があり、この期間に癌と診断されたときは、保障を受け取ることはできません。支払ったお金は返金されます。

医療保険の場合は入院の日数制限がある

医療保険も癌に対して入院や通院などの保障を受けられますが、入院では日数制限があるなど、やはりがん保険ほど細やかには対応していません。

免責期間がある保険もあるので、そのことも確認しましょう。

入っていない場合は今から入れる保険を探す

癌と診断されてからも加入できる保険はあります。

ただし、支払う保険料は割高で、一定期間は受け取る保険金が半額などの条件があるのでよく確認しましょう。

そのうえで保険料を払い続けることができるかどうか、試算をしてみてください。

癌の治療情報*₂

癌の治療法は手術、放射線治療、抗癌剤の投与が主にあげられます。近年は免疫療法などもありますが、ここでは癌の治療について解説します。

手術を受けるときはリスクの検討を

癌を取り除くことが目的で、手術後の感染症や出血が問題です。内視鏡手術は体に負担が少ないと言われ、大腸癌の場合は手術してもしなくても5年生存率は変わらないとされています。

手術を受けて普通の生活を取り戻し20年以上生きている人もいれば、手術によって体力が大きく落ちて、数か月後に病院のベッドの上で最期を迎えた人もいます。リスクなど医師とよく相談する必要があります。

放射線治療の副作用はしばらくしてから表れることも

放射線をあてることは、癌細胞を死滅させることや癌による症状をやわらげることが目的です。副作用は治療中や治療してすぐに表れることもあれば、しばらく時間が経過してから表れることもあります。

薬物療法の副作用はさまざま

手術前に癌を小さくするため、手術後は小さな癌が増えないようにするための治療です。副作用の表われ方は薬によって異なり、副作用が出る時期もまちまち。

免疫療法や新しい治療法は研究・開発中

近年では免疫療法も治療の1つにあげられ始めています。ここでは免疫療法と研究中の治療法をご紹介します

保険適用ではない免疫療法*₃,₄は相談してから受ける

免疫療法は再発や転移を予防したい人、高齢で手術や抗がん剤の副作用に耐えられない人、延命したい人などに向いているとされています 。

とはいえ免疫療法のうち、効果が証明されたものはまだ一部。保険診療で受けられるものもありますが、保険適用でないものもあるのでよく調べる必要があります。

自分では難しいという人は、セカンドオピニオンを聞くことや全国に設置されている「がん支援センター」で相談しましょう。

一人ひとりにあわせた薬を1か月で開発できるように研究中

一人ひとりの遺伝子ゲノムを調べて、それに合わせた薬を1か月でつくるという研究が進められています。癌はできた部位によっても原因や症状は違い、さらには一人ひとりでも違います。

一人ひとりに合った薬があれば治療が進みます。しかし、その開発にはまだ時間がかかりそうです。

まとめ

癌を早期に発見できれば、治る時代になってきたと言われています。しかし癌を根治するのは難しい場合も多いのが現実。

癌を治すよりうまく付き合いながら生きることを目指した研究も進められています。

癌と告知されたとき、当事者も周囲も1つの考えにこだわりすぎないほうがいいようです。またお互い自身の辛さで頭と心がいっぱいになってしまいますが、家族や誰かのためにという動機に切り替えると、今後のことを考えやすいかもしれません。

*1最新がん統計ー国立がん研究センター がん登録・統計

https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

*2がん免疫ー小野薬品工業株式会社

https://www.immunooncology.jp/patient/immuno-oncology/step2_02

*3免疫療法 もっと詳しく知りたい人へー国立がん研究センター がん除法サービス

https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy/immu02.html

*4免疫療法のQ&A

https://gan-senshiniryo.jp/immuno

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