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50回忌とは?宗派による違いやお布施・服装・香典のマナー・弔い上げについて解説
50回忌とは故人の没後満49年で営む法要のこと
50回忌(五十回忌:ごじゅっかいき)とは、故人が亡くなってから満49年を迎える祥月命日に営む年忌法要のことです。
故人の没後から定期的に営んできた年忌法要は、33回忌や50回忌をもって弔い上げとすることが一般的です。
亡くなった日から満49年目に営まれる
50回忌と聞くと「亡くなってから50年目の法要」と解釈されることもありますが、法要を営むタイミングは満49年目の祥月命日です。
故人が亡くなった日のことを仏教では「忌日(きにち)」と呼びます。そのため、故人が亡くなった日がすでに1回目の忌日(一回忌)と解釈されるのです。
例)2010年4月5日に亡くなった場合
2010年4月5日→1回忌
2012年4月5日→没後満2年=三回忌
2042年4月5日→没後満32年=33回忌
2059年4月5日→没後満49年=50回忌
50回忌は弔い上げになる節目の法要
仏教では、33回忌や50回忌を迎える頃には、全ての人が極楽浄土へ行けると考えられています。そのため、33回忌や50回忌を弔い上げとするケースが一般的です。
弔い上げとは?
弔い上げとは、その法要をもって故人の年忌法要を終了することを意味します。
また、弔い上げを済ませると故人はご先祖様となるため、菩提寺と相談し、故人の位牌を片付ける必要があります。位牌は、お焚き上げとして供養することが多いようです。
しかし、昨今では、33回忌・50回忌の法要まで待たず、17回忌などで弔い上げとするケースも増加傾向にあります。
この背景には、死亡年齢の高齢化に伴い
・33回忌や50回忌ともなると、故人を知る人が減ること
・遺族側、参列者側のどちらも高齢化しているため、法要の準備や参列が困難となること
などの理由があると考えられます。
大きく盛大な規模で営むケースもある
弔い上げは、仏教では故人の魂が先祖の霊へと変わる節目であるとして、とても重要な意味合いを持つものと考えられています。
そのため、家族や親族のほか故人の友人や知人など、故人を知る人を招待し、盛大な法要を営みたいと考えるケースもあります。また、地域によっては、慶事のような食事を用意し、華やかな法要を営むことが一般的だと考えられていることもあります。
家族が納得できる無理のない法要が望ましい
盛大な法要を営みたいと考えている場合でも、参列者の高齢化や故人を知る人も少なく、希望通りの法要を営めないケースも珍しくありません。
弔い上げ=盛大な法要と考えるのではなく、家族が納得する無理のないかたちで計画することが望ましいといえます。
弔い上げは宗派によって考え方が異なる
いつの年忌法要をもって弔い上げと考えるかについては、宗派や菩提寺によって違いがあります。
宗派 | 考え方 |
浄土真宗 | 33回忌を弔い上げとすることが一般的。 |
日蓮宗 | 弔い上げという概念がない。 |
曹洞宗 | 33回忌が弔い上げと考えられている中で、地域や寺院によっては50回忌を弔い上げとしているところもある。 |
真言宗 | 33回忌で弔い上げとした後、50回忌、100回忌、150回忌など、遠忌(えんき)と呼ばれる年忌法要を営むケースもある。 |
臨済宗 | 33回忌を弔い上げとし、その後の年忌法要は営まないことが一般的。 |
50回忌法要までの遺族側の準備
50回忌までに遺族側が進める準備は、他の年忌法要と大きく違いません。しかし、弔い上げとして盛大な法要を計画する場合は、準備に時間と手間がかかることも予想されます。一周忌や三回忌などと同様に、2ヶ月程度前から準備にかかると良いでしょう。
法要の準備
1)法要の日取りを決める
2)法要を営む場所を決める
3)寺院・参列者に連絡する
4)引き出物を用意する
5)お布施を用意する
6)お供物・供花を手配する
準備について詳しくはこちら
50回忌ともなると、孫が施主ということも珍しくありません。参列者に失礼とならないよう、準備内容に関して今一度確認しておくことをおすすめします。
50回忌の流れと挨拶例文
50回忌法要の当日の流れは、一周忌など他の年忌法要と同様です。
また、弔い上げとする場合であっても流れに違いはありません。
当日の流れ
1)僧侶入場
2)施主による始まりの挨拶
3)僧侶の読経
4)参列者の焼香
5)僧侶の法話
6)施主による終わりの挨拶
7)会食(お斎)
なお、弔い上げは自宅のほか、寺院で営むというケースも多いです。
流れについて詳しくはこちら
施主の挨拶例文
〔始まりの挨拶〕
本日はご多用の中、お集まり頂き誠にありがとうございます。
只今から(戒名)の50回忌法要を始めさせて頂きます。
本日は、○○寺のご住職、▲▲様にお願いしております。それでは▲▲様、よろしくお願い致します。
〔終わりの挨拶〕
おかげ様で(戒名)の50回忌法要を無事終えることができました。皆様にお集まりいただいて〇〇(続柄)も喜んでいることと思います。
今日の50回忌を営むことができましたのも、皆様方から長きにわたりお支えを頂いたからこそと感謝しております。
これからも変わらぬご支援のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
50回忌を弔い上げとする場合は、悲しい雰囲気を出すのではなく、列席者への日頃の感謝などを伝えるよう意識すると良いでしょう。
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50回忌でよくある質問
まとめ:50回忌とは故人の没後満49年目の祥月命日に営む年忌法要のこと
50回忌とは、故人が亡くなってから満49年を迎える祥月命日に営む年忌法要のことです。
仏教の考え方に習い、33回忌、50回忌を弔い上げとし、年忌法要を終えることが一般的です。しかし、近年は施主や参列者の高齢化などにより、50回忌を迎えるまでに弔い上げとするケースも少なくありません。
どのタイミングで法要を締めくくるのか、家族や親族間で話し合っておくと良いでしょう。
弔い上げを営んだ後は、今後の供養やお墓の管理などについても、菩提寺や家族間で相談しておきましょう。
また、50回忌は他の年忌法要と違い参列する機会が多いとはいえません。参列するときは、故人やご家族への敬意を忘れず、香典の持参や服装などの法要マナーを意識することが大切です。